報告メールの書き方
報告メールは普段交流の機会が少ない水泳部のOB・OGの方々にも現役部員の活動を伝える重要な手段です。当然、幅広い年齢の方が読まれます。はるか上の年代の方々が読むことも意識して、正しい日本語、正しい形式のメールを作成してください。
共通事項
競泳でも水球でも共通するポイントをここに挙げます。
報告メールは試合後2日以内には送ること。可能なら当日送るべきです。報告が遅くなったら本文中で「報告が遅くなり申し訳ありません。」とお詫び申し上げ、パソコンの前で土下座してください。
件名は「〜の(結果)報告」が一般的かつ分かりやすいです。件名を「〜について報告(いた)します。」と文章にする人がいますが、はっきり言ってやらない方がいいです。論文と同じで、タイトルはその文章の内容を簡潔に表した名詞句にするべきです。(例外として「〜について」はアリです。)
「〜について報告させていただきます。」は間違った表現です。報告には誰の許可も必要ありません。正しくは「〜について報告いたします。」です。必要以上にへりくだろうとして間違った敬語表現を使わないように。
先輩だろうとOBだろうと、「さん」付けはしないこと。報告メールの中ではたとえ自分が1年生でも「4年の○○は〜」と呼び捨てにしないと駄目です。自分が所属する組織の人間に敬称をつけてはいけません。
半角英数字を使うこと。詳しい形式は競泳、水球の各項目に任せますが、タイムやスコアは基本的に半角英数字を用いて表記してください。理由は統一性を持たせるためです。知っているとは思いますが、「123abc」が全角文字、「123abc」が半角文字です。
適度に改行すること。1行を全角40文字程度に収めると美しいと思います。1文ごとに改行し、長文なら読点で更に改行するぐらいでちょうどいいです。1行が長すぎると表示環境によっては勝手に改行されたりすごい横長に表示されたりして見づらいです。(実際は改行については賛否両論ですが、適度に改行する分には問題ない…と思います。)
テキストメールで送ること。報告メールはリッチテキストメール・HTMLメールではなく、プレーンなテキスト形式のメールで送ること。「意味がわかりません」と言う人は「テキストメール」で検索して調べてください。特にMicrosoftのソフトやWebメールは注意。
必ず見直すこと。書いた文章には必ず間違いがあります。2回は読み返すべきですが、特に報告メールを書き慣れていない場合は自分で確認した上で他の部員にも確認してもらってください。と言っても同輩は初心者同士なのでダメです。日本語に堪能な先輩がいればその人で構いませんが、いなかった場合は暇そうな3〜4年生に頼んで添削してもらうのがベターです。主将でも学連でも厳しい学科でもなく単位も足りてるのが『暇そうな3〜4年生』です。
こんなとこです。競泳編or水球編を見ながらメールを書いたあと、最後に最終確認を見てください。
競泳編
競泳の報告は数字が主体なので、正確さと見やすさが重要です。下に書き方の例を載せるので、それを見つつ各項目について読んでください。ポイントとなるところは強調してあります。文章の内容は適当なのでいちいち突っ込まないでほしいところです。
件名:第00回関東学生春季公認記録会の報告
現役1年の三宅です。
5/4(日)に東京辰巳国際水泳場で行われた関東学生春季公認記録会について報告いたします。
○会場
第三新東京辰巳国際水泳場(50m×10コース)
○出場選手
男子:中村、神谷、福山、杉田、小西、三宅
女子:遠藤、中島、豊口
マネ:坂本、中林
○出場種目と記録
・男子
50m自由形
小西 27.13
杉田 25.31(Best、全国公)
100m自由形
福山 1:01.92(Best)
200m自由形
福山 2:16.22
100m平泳ぎ
中村 1:14.06
(中略)
200m個人メドレー
三宅 2:14.72(泳法違反のため失格)
400mメドレーリレー
神谷、三宅、杉田、小西 4:17.11
第一泳者 神谷 1:00.89
400mフリーリレー
小西、神谷、三宅、杉田 3:58.21
第一泳者 小西 59.68
・女子
(中略)
(Best):自己ベスト
(関カレ):関カレ標準記録突破
(全国公):全国公標準記録突破
○総評
春季公認は(中略)です。
この大会に向けて(中略)
(中略)となりました。
ベストを(中略)な結果であり、
東部国公(中略)ができました。
- 件名
- 共通事項にも書きましたが、件名は名詞句にすること。大会の回数は分からなかったら書かなくても構いません。それと「春季公認」「夏季公認」「冬季公認」は間違いやすい大会名なので注意してください。
- 序文
- まずメールの最初で名乗り、そして用件を書きます。共通事項にも書いたとおり、「報告させていただきます」ではなく「報告いたします」です。
- 会場
- 会場名は正確に。そして長水か短水かはかなり重要です。
- 出場選手
- 学年順→役職順→五十音順の規則に沿って並べてください。役職の順番は主将→副将→主務です。あといちいち(敬称略)と書かないように。敬称をつけないのが当然です。
- 出場種目と記録
- 自由形→平泳ぎ→背泳ぎ→バタフライ→個人メドレー→フリーリレー→メドレーリレーの順で並べて、各々の種目の中で距離順に並べて書きます。種目の順番は簡単に言えばIMの逆順です。また男女の記録は分けて書いてください。
- タイムの書き方は「00:00.00」です。分と秒はコロンで繋ぎ、秒とセンチ秒はドット(ピリオド)で繋ぎます。記載には半角文字を使ってください。
- リレーに関しては泳いだ順番に名前を書きます。またリレーのタイムだけではなく第一泳者のタイムも記載します。なぜなら第一泳者のタイムも公認タイムとして認められるからです。
- タイムが自己ベストだったりなんらかの標準記録を切ったりした場合はタイムの後ろに(Best)のように括弧で記載します。つまり、報告を書く人は誰のどのタイムがベストか把握しておく必要があります。タイムがベストかどうかを本人に聞いてスプリットブックにしっかり記載してください。それと、うちの部はだいたい全国公レベルですが、それ以上のレベルの大会に出れる人がいたらちゃんと記載してください。
- 締めのまとめ
- 「有意義な大会となりました」の一言で終わらせるような、中身のない文章は書かないでください。「大会の位置づけ」→「どういう練習をしたか」→「タイムはどうだったか」→「良かった点、悪かった点や課題」の流れで書くとスマートです。「大会の雰囲気」や「個人的な感想」を挟むとなおいいです。そしてリレーでの全国大会出場が決まった時は喜ぶべきです。このまとめがうまく書けない人はレポートでもろくな考察書けないんだろうなと思われてしまいます。 あと、他人の文章をコピペしたらマジで怒ります。
最終確認へ。
水球編
水球の報告は文章が主体なので、高い文章力が要求されます。面白さが重要です。下に書き方の例を載せるので、それを見つつ各項目について読んでください。ポイントとなるところは強調してあります。文章の内容は適当です。
件名:学生リーグ第2試合(東応大戦)の報告
現役3年の三宅です。
9/3(土)に行われた学生リーグ第2試合、
東応大学との試合結果を報告いたします。
第2試合 vs東応大学
2112年9月3日(土) 14:00〜 会場:東京工業大学大岡山キャンパス
東工大 | 1 3 2 4 | 10
東応大 | 1 2 4 2 | 9
得点:中村4 神谷3 福山2 小西1 三宅1
退水:三宅3 福山1(5P)
東応大は(中略)です。
フローターの4番高田は(中略)、
(中略)いました。
そのためディフェンスでは(中略)作戦を取りました。
逆に(中略)ので、
神谷で攻めつつ(中略)作戦で行きました。
またこの日は(中略)した。
第1ピリオドでは(中略)となりました。
しかし(中略)、
(中略)で先制点を取ります。
このピリオドでは(中略)が甘く、
右上から8番ヒデキに(中略)同点にされます。
(中略)
最後(中略)ました。
勝利できた大きな要因は(中略)ことと、
退水セットで(中略)ます。
(中略)失点する場面が多かったことが
オフェンス面での大きな反省点と言え、(中略)です。
セットのディフェンスでは(中略)、
(中略)と感じました。
次の試合は8/18(土)11時にあかつき大学にてパワフル大学との対戦です。
是非応援にお越しください。
- 件名
- 共通事項にも書きましたが、件名は名詞句にすること。リーグ戦は東日本リーグ、学生リーグという略称を使ってください。それぞれ春リーグ、夏リーグという通称もありますが不適切です。またリーグ戦は同じ相手と何度も戦うことも多いので、1次リーグか2次リーグか順位決定戦か入れ替え戦か、または何番目の試合なのかを件名(と本文)に明記してください。
- 序文
- まずメールの最初で名乗り、そして用件を書きます。共通事項にも書いたとおり、「報告させていただきます」ではなく「報告いたします」です。
- スコア
- ここが一番大事です。半角数字で書くこと。注意点は2つ。1つはコピペした場合、日時や大学名やちゃんと書き換えること。もう1つはスコアの合計が正しいか確認すること。前者は、特に対戦相手が前回の試合のままになってることが多いので注意。後者はスコアシートが間違っている場合があるので鵜呑みにしないように。それと白が上段、青が下段なので間違えないように。
- チーム名をどう略すか悩む場合は大会のプログラム、過去のメールやこのサイトの試合結果を参考にしてみてください。だいたいの場合は「○○大」「○○ク」「○○水」です。略せない場合や英単語チームは最初の3文字を取ればOKです。なおチーム名に限り、英数字でも全角文字を使った方がスコアが美しくなります(等幅フォントの場合)。
- 得点と退水
- 半角数字で書くこと。得点(退水)の多い順→学年(年齢)順→役職順→五十音順の規則に沿って並べて書いてください。役職の順番は主将→副将→主務です。点数(退水)は半角数字で書くこと。それと、スコアシートは間違ってることがあるので鵜呑みにしないでください。特に個人の点数の合計が試合の総得点を越えてる場合が最悪。逆に足りない場合は誰が入れたのか記録できなかった可能性があります。試合後に得点者に聞いて確認するのが一番です。
- 試合の位置づけ
- 相手がどういうチームか、誰が強いのか、こっちはどういう作戦で行くのか、など、読み手をワクワクさせることを書いて下さい。人としてのマナーですが、相手の誰がザコだとかカモだとかいう悪口を書いてはいけません。
- 試合の流れ
- 極端なワンサイドゲームでない限り、第1ピリオドから第4ピリオドまで分けて書くのがいいです。試合の流れがただのシュートや点取りの様子にならないように注意し下さい。クールだった、アツかった「見どころ」を書くのが読ませる文章です。
- まとめ
- 「良かった点」→「悪かった点」→「理由」→「どう改善するか」→「次の試合に向けて」な感じで書くとスマートです。このまとめがうまく書けない人はレポートでもろくな考察書けないんだろうなと思われてしまいます。あと、他人の文章をコピペしたらマジで怒ります。
- 最後に
- 「次の試合は何時に何処で誰とです」と書いておくと報告がうまく締ります。
最終確認へ。
最終確認
共通事項
- 文章が日本語の体をなしているか。(一番重要)
- 文法的には正しいものの、一文がやたら長くなって読みづらくはなっていないか。
- 読点を、使いすぎて、いない、か。ポエムじゃ、ありません。
- 「とか」と「たり」の使い方。繰り返してもないのに使ったりとか、不要なところで使ったりとか。
- 誤字脱字はないか。特に同音異義語は注意。
- 表記の揺れはないか。特に「出来る」と「できる」、括弧の全角半角。
- 間違った敬語表現を使っていないか。特に「報告させていただきます」。
- 不要な「さん」付けをしていないか。
- 半角英数字を用いているか。
- 日時は正しいか。特に土曜と日曜の間違い。
- 適度に改行しているか。
- テキストメールになっているか。
- 機種依存文字は使っていないか。
- アドレスは間違っていないか。
- 他人の文章のコピペではないか。(超重要)
競泳編
- 人名、タイムに誤りはないか。特にBrとBaを勘違いすることが多い。
- 選手の並び、種目の並びは正しいか。「Fr→Br→Ba→Fly→IM→MR→FR」。
- 出場選手に抜けている選手はいないか。
- 記録に抜けている種目はないか。
- タイムの記載方法は正しいか。「00:00.00」。
- リレーの泳いだ順番は正しいか。
- リレーの第一泳者のタイムは記載したか。
- ベスト、標準記録突破を記載したか。その記載は正しいか。
- まとめはまとまっているか。
水球編
- チーム名、スコアに誤りはないか。コピペした場合は特に注意。
- 特にピリオド毎の点数の合計、総得点、得点者の点の合計が一致しているか。
- 白が上段、青が下段になっているか。
- 試合の流れが単調なシュート報告になっていないか。
- まとめはまとまっているか。
自分で確認できたら他人にも確認してもらい、お墨付きをいただいたら華麗に送信しましょう。